松くい虫の正体は、マツノザイセンチュウという寄生虫の一種です。松に寄生すると導管に障害を起こし、やがて松を枯らしてしまいます。マツノザイセンチュウはマツノマダラカミキリという昆虫の体内に寄生し、松から松へと飛来して移るので、事前の予防が重要なのです。
ご住職から問合せをいただいた時にはすでに手遅れでした、あっという間に松の葉全体が赤くなり伐採するしかない状況です。
残された1本だけは何とかしたいと、ご住職から相談がありました。早速、残された松を診断したところ被害を受けていませんでした。薬剤を吸い上げるのに適期である1月に「松くい虫防除の施工」をさせていただきました。
施工風景①
薬剤の適切な注入量を出すために、幹周りや枝の太さを調べます。
施工風景②
薬剤を吸い上げるのに最も効果的な高さにドリルで穴を開けます。松にダメージが残らないよう細心の注意が必要です。
穴が開いたら、薬剤を注入するだけです。薬剤は導管を通り枝の先端まで行き渡ります。
効果は5年間もの間持続します。
この日は天候も良く、適量を吸い上げるのに1時間もかかりませんでした、ちなみに松くい虫の被害を受けた松は薬剤を吸い込みません。
以前、参道にあった立派な黒松が枯れ、また今年も本堂前の松も枯れてしまったため、いつも庭の手入れをしている造園会社さんに相談したのですが曖昧な返事ばかりで困っていました。
ダスキンさんでも庭の手入れをしているのを知って内容について詳しく教えてもらったところ、、とても分りやすい説明で安心できたのでお願いすることにしました。
作業も手際が良く好印象を受けました。これで5年間は安心です。また6年目以降の更新もお願いすることにしました。
樹齢100年以上で何代もまえから私たちを見守り、お寺と共に歩んできた大切なシンボルです。変わらぬ姿で後の世代に残していきたいと思います。(ご住職)